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研究者情報:研究・産学連携

研究室紹介OPAL-RING
新 研究室

制御工学、計測工学、自律分散システム

所属 [新] 大学院情報理工学研究科 知能機械工学専攻
[澤田] i-パワードエネルギー・システム研究センター
メンバー 新 誠一 教授
澤田 賢治 准教授
所属学会 計測自動制御学会、日本機械学会、電気学会、日本応用数理学会、IEEE
印刷用PDF

掲載情報は2015年8月現在

新 誠一
Seiichi SHIN
澤田 賢治
Kenji SAWADA
キーワード

ウェーブレット解析、自律分散システム、電子制御工学、ソフトウェア工学、音の可視化、ソフトウェアの可視化、ものづくり、制御系セキュリティ

研究概要

日本経済を豊かにする計測・制御工学

当研究室は、数学ベースの法則を基に、ものの状態を測り、そのデータに基づいてものを動かす「計測と制御」の研究を進めている。
主な研究テーマには、①電子制御、②ウェーブレット解析、③情報家電などの自律分散システム、④ソフトウェア工学などがあげられる。

電子制御

生産システム、携帯電話、家庭電化製品といろいろな場所で使われ、私たちの生活に最も密接な関係の分野である。特に自動車には欠かすことができない技術で、効率、馬力、安全、環境という難しい問題を解決するために電子制御が使われている。エンジン制御、ブレーキ制御、トランスミッションと使用範囲も広く、これらの数々の問題を数学モデルをベースに解決している。
当研究室では、単なる理論の応用ではなく、応用できる理論の構築を目指している。

ウェーブレット解析

既に企業との共同研究によって成果をあげている研究分野の1つである。ウェーブレット解析の応用として、システムの同定や推定、異常検出、信号処理等、音の可視化までを可能としている。 ウェーブレット解析を用いると、従来のスペクトル解析等では困難だった場合でも推定や検出などを行うことができる。

ウェーブレット変換の絶対値→閾値処理

情報家電の自律分散システム

人間の生活する環境やサイクルの違い等に即した電気機器などの利用を可能とするような研究を進めている。情報家電が互いに自律的に通信できる環境で、各機器が協調して家庭全体の省電力化を行うなど、地球環境に役立つ技術を送り出すことを目標にしている。各機器は放送型のユビキタスネットワークに自分の情報を流す一方、他の機器の情報を受信し、それぞれの省電力化を達成するよう動作する。1台の機器に情報や制御が集中せず、新しい機器の追加に柔軟に対応することができる注目のシステムである。

ソフトウェア工学

ソフトウェアは膨張し続け、今やOSでは数千万行、電子制御でも数十万行のソフトが必要となり、このソフトが社会生活や生命の安全を担っている。このテーマでは、安全なソフトを開発するための理論や環境構築の必要性が増大している現状を受け、OMGを中心とする分散オブジェクトの標準化および出来上がったソフトの解析を主な課題にしている。例えば複雑なソフトを数学モデル化し、それを可視化することで、検証を容易にしている。さらに、理数的な手法を用いることで見られる以上の解析を行っている。
当研究室では、これらの研究テーマを基に、「計測と制御」をあらゆる角度から研究し現実化に繋げていこうと考えている。

アドバンテージ

企業サイドのニーズと研究成果の検証を組み合わせた柔軟なものづくり

当研究室は「計測と制御」の技術を、日本経済を支える自動車メーカーや部品メーカー、家電メーカー、コンピュータメーカーなど様々なジャンルの企業や団体と共に研究し商品化に繋げている。
それらの研究実績から得た豊富な知識で、一方通行の研究成果発表ではなく、企業やユーザーの持つ技術を活かして伸ばしていくものづくりを探究し、各企業のニーズや体力、能力に合わせた研究を行っている。

XML、RFID電子タグ

さらに、人の動きと機械の動きを一緒に管理して動かしていく、紙の上の文章とコンピュータの情報を合わせた「XML」を使い製造ラインの流れから企業の文章までを皆が共有できるシステムづくりを目指している。製造業における「XML」推進協議会や「RFID電子タグ」の開発から製造業を変えていこうという動きを、ISOの審議団体である電子情報技術産業協会や製造科学技術センターなどと共に国際的に提案している。

マイコン

私たちの生活する環境の中で、自動車の安全制御システムやエアコンや炊飯器に代表されるようなマイコン内蔵の家電製品、携帯電話の内蔵コンピュータから地震など災害時のライフラインの統制システム、さらにはバッグや洋服などに使われる繊維の供給管理や工場のラインにいたるまで、コンピュータ制御を利用した「計測と制御」の技術はあらゆる所で利用され、私たちの生活に潤いを与えている。今や生活は様々なエレクトロニクスに支えられ、IT情報が増え多様化していることにより、コンピュータ自体のコストも安価になってきて、さらに低コスト・高性能なマイコンの開発に期待が高まっている。
コンピュータにおける情報制御技術には数学を用いて理論的に物事を考えていくが、「計測と制御」のデータに基づき、架空の理論を現実に、さらに架空のものを社会に役立つ技術として生み出して、安全・安心で地球環境に役立つ実在の商品に形を変えていく研究を進めている。世界において日本はコンピュータ制御技術の完成度の高さを誇り優れた商品を世界に送り出している。マイコンの性能が上がることで、最近では人間の思考に基づく行動に近い、より細かな推論まで踏まえた動きがコンピュータにもできるまでになった。

始動プログラムとシナリオ

今後の展開

安全・安心・環境・省エネを考えたものづくり

今後、現状の研究テーマをさらに進めるとともに、継続して制御する、自律的に効率を考えて行動するロボットなど、各社から発表されているソフトウェアを標準化し相互利用できるようなシステムの開発に努める。
下水道やダム、コンピュータなどの省エネに関する研究分野で、国土交通省などと協力して研究を進めていく。
近年対策急務となっている重要インフラなどの制御システムのセキュリティに関する分野で、産学官連携により研究を進めていく。
様々なジャンルにわたり安全・安心・環境・省エネを考えたものを提供していきたい。

ネットワークによる利便性提供
研究・産学連携